ジャンプ率やフォントサイズ。看板・サインの「文字」に関わる基礎知識

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看板の効果に関わる重要なポイントの1つがフォントです。しばしばゴシック体などの「書体」と混同されることが多いです。ただ、MicrosoftofficeのWordなどで何気なく目にするフォントは本来「書体を表現する」という意味で、ゴシック体や明朝体などで作成したコピーなどを印刷・表現するための手段を指す言葉なのです。そんな知っているようで知らないフォントの基礎知識について紹介します。
 

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サイン・看板に必須の「読みやすさ」と「視認性」

前述した通り、フォントの意味は時代によって変化しています。今回は最も広く使われている看板などに使うための「書体データ」という意味とします。つまり、書体だけでなく幅広いデザイン要素も加わっていると理解してください。
フォントが看板に大きな影響を及ぼす大きな理由としては、フォントによって「店のイメージ」、「読みやすさ」、さらに「視認性」が左右されることが挙げられます。

例えば、若い女性がターゲットのお店なのにカッチリとした印象のフォントにすると、来店が遠のいてしまう可能性がありますし、読みやすさ=判読性が低ければパッと見た際にお店の売りや名前を覚えにくくなってしまいます。これらの要素は、看板全体のデザインや顧客層、看板を設置する周囲の環境によって、どれを重視するか異なります。また、それぞれを向上させるポイントやテクニックも違うので、しっかりと事前に検討しておく必要があるのです。

ジャンプ率やフォントサイズなどの基礎知識

前述した「イメージ」、「読みやすさ=判読性」、「視認性」を高めるための基本的に知識とテクニックをまとめました。業界関係者以外でも、看板の設置を検討している人であれば知っておいて損はないので、ぜひチェックしてみてください。

フォントの系統

フォントには「和文フォント」と「欧文フォント」の2種類あり、さらにそれぞれ4系統に区分できます。

■和文フォントの系統
1.明朝体
2.ゴシック体
3.筆書体
4.手書き文字

■欧文フォントの系統
1.セリフ体
2.サンセリフ体
3.筆記体
4.手書き文字

日本においては、基本的に和文フォントが選ばれることが多いです。また、4に近づくほど「やわらかい」、「カジュアル」で1は「堅実」、「信頼感」などが高いイメージを与えます。まずは自社や自店舗、サービス、顧客層のイメージに合うフォントを選びましょう。また、各系統にはさらに細かな書体に分かれていることも覚えておきましょう。

■ゴシック体の書体(例)
・ヒラギノゴシック
・新ゴ
・平塚ゴシック

書体の太さ(ウェイト)と字間

書体の太さはイメージはもちろん、可読性などにも関係するポイントです。一般的には太い方が読みやすくなるものの、余白とのバランスが崩れると反対に可読性が下がる傾向があるので注意が必要です。また、イメージとしては細ければ女性的で繊細な印象を与え、逆に太くなれば力強く、男性的となります。可読性などの他の要素にも配慮しつつ、自社のイメージに合致するウェイトを決めることが重要といえるでしょう。

字間もウェイトと同様、イメージに大きな影響を与えます。字間は狭いほど活発なイメージになり、広いほどゆったりとした印象となります。字間によっては、文字数の上限にも関係してくるのでより調整が重要になります。

ジャンプ率

ジャンプ率とは、本文の文字サイズと比較した「見出しの文字の大きさ」のことです。キャッチコピーをより活かすための重要なポイントといえるでしょう。本文の文字サイズに対して見出しの文字サイズが大きくなるほど「ジャンプ率が高い」といい、逆に差が小さければ「ジャンプ率が低い」と表します。
ジャンプ率が高いと賑やかで躍動的な印象になり、若者が好印象を抱きやすいとされています。一方、ジャンプ率が低ければ高級感があり大人っぽい印象になります。ジャンプ率に色や書体などを加えて、印象を調整する必要があるのです。

フォントの基本を押さえて看板をデザインしよう

看板づくりは素材、写真、色、全体的なデザインなど効果を高めるためのポイントはたくさんあり、フォントもそれらと同じくらい、重要な項目です。看板制作はもちろん、カフェなどが設置することが多い黒板付きのA型看板にメニューなどを書き込む際も、今回のポイントを押さえて作成すればより訴求力が高まるのではないでしょうか。
MISEL(ミセル)は無料デザインツールを公開しているので、実際に手を動かしながら、確認してみることをおすすめします。

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