オフィスにおける消火器の適切な設置場所はどこなのか?

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多くの人が働いているオフィスでは、万が一の火災の発生に備えて、消火器の存在が非常に重要となります。
ただし、消火器は設置すればよいというものではなく、さまざまな決まりがあるのです。
今回のコラムでは、「オフィスにおける消火器の適切な設置場所について」法律を確認しながら見ていきましょう。

設置が必要かどうかは建物の面積等によって異なる

まず、考えておきたいのは、「オフィスに消火器の設置が必要であるか?」ということです。
設置が必要であるかどうかは、建物の面積等によって、法律で決められています。

では、具体的に法律でどのように決められているのでしょうか?

● 延べ面積に関係なく設置しなければいけない建物
劇場・映画館・演芸場・観覧場・病院・老人短期入所施設・養護老人ホーム・特別養護老人ホームなど

● 延べ面積が150㎡以上である建物
百貨店・マーケット・その他の物品販売業を営む店舗・展示場・旅館・ホテル・宿泊所その他これらに類するもの

● 延べ面積が300㎡以上である建物
小学校・中学校・義務教育学校・高等学校・中等教育学校・高等専門学校・大学・専修学校・各種学校その他これらに類するもの・前各項に該当しない事業場

(参考:消防法施行令)

基本的には、建物の種類や用途、面積等によって、消火器の設置が必要であるかどうかが異なります。
また、最初に紹介しているように、延べ面積に関わらず、必ず設置しなければいけない建物もあるのです。
一般的なオフィスについては、法律に照らし合わせて考えると、延べ面積が300㎡以上である場合には、設置が必要と言えるでしょう。
これは、あくまでも一般的な場合ですので、設置が必要であるかどうかの詳細については専門の業者などに相談するのがおすすめです。

消火器の適切な設置場所とルールについて

オフィスでは、一定の面積以上になると、消火器を設置しなければいけないと解説しました。
ここで気になるのが、「ただ消火器を設置すればよいのか?」ということです。
結論から言えば、消火器を好きな場所に設置すればよいというものではなく、しっかりとしたルールがあります。
そのため、設置する際には、そのルールに従って設置しなければいけないのです。

消火器の設置に関する主なルールは、次のようなものになります。
● 消火器具は、通行又は避難に支障がなく、かつ、使用に際して容易に持ち出すことができる箇所に設置すること

● 消火器は床面の高さより1.5m以下の場所に設置し、標識を見やすい所に取り付ける

● 各階ごとに設置し、防火対象物の各部分から歩行距離20m以下(大型消火器は歩行距離 30m以下)とすること

● それぞれの環境に応じて、必要な防護措置を講じること(例 格納庫に収納する等)

(参考:https://www.morioka-fire.jp/fs/8/1/5/4/_/_1______R6.4___.pdf)

それから、次のような点にも注意が必要となります。
● 高温多湿の場所を避ける
● 地震や振動等によって、消火器が転倒する、落下するなどのことがないようにする
● 使用期限に注意する

消火器は設置する場所や環境をしっかりと考慮しなければなりません。
考慮せずおいてしまうと、劣化してしまうおそれや怪我をしてしまうリスクが高まります。
いくつかの注意点がありますが、最も注意しておかなければならないのが、消火器には使用期限があるということです。
この消火器の使用期限は、約10年間(住宅用消火器は約5年)となっています。
そのため、使用期限が過ぎている消火器を使用することはできません。
もしも、使用期限が過ぎている消火器を使用した場合には、破裂するリスクが高まり、破裂した場合には大きな怪我につながる可能性があります。
また、怪我をするだけでなく、最悪の場合には命を落とす結果となってしまう場合もあるでしょう。

老朽化した消火器の破裂によって人身事故が起きている

消火器は設置して終わりというものではありません。
設置した後も定期的な点検はもちろんですが、使用期限をしっかりと把握しておかなければならないのです。
その理由としては、老朽化した消火器の破裂によって人身事故が起きているため。
この人身事故では、負傷者だけでなく死亡した人も出ている点に注意しなければなりません。

報告されている事故の状況をいくつか見ていきましょう。

● 子供が遊んでいたところ破裂 (負傷者)
● 廃棄するため、レバーを握ったところ破裂 (負傷者)
● 自宅屋外で消火器を触っていたところ、破裂(負傷者)
● 廃棄のための放射操作 (死者)
● 野焼きの火を消火しようとして操作 (死者)

(出典:老朽化消火器の破裂事故を踏まえた対応状況等について)

老朽化した消火器の破裂による人身事故では、ほとんどの場合破損個所が容器本体底部となっています。

消火器が破裂してしまう主な原因は、腐食によるものです。
とくに多くなっているのが、消火器が屋外等に置かれており、風雨に長期間さらされる、あるいは多湿な場所に置かれていて、少しずつ腐食が進んでしまうというもの。

そのため、古くなっている消火器は破裂する可能性があるため、むやみに触らないようにするということが大切です。
老朽化した消火器の破裂事故のリスクを小さくするためには、日頃の「点検」や「手入れ」が重要となります。

【点検する際のポイント】
・本体が変形していないか
・錆びていないか
・塗装が剥がれていないか
・ホースの部分がひび割れや破損していないか
・キャップ部分や結合部が緩んでいないか
・使用期限を確認する
【手入れのポイント】
・水などで濡れた、泥などで汚れた場合には汚れを拭き取る
・サビや変形などがあった場合には、触らずに専門業者等に相談する

すでに何度か解説していますが、屋外や湿気の多い場所などに消火器を設置してしまうと、腐食しやすくなります。
そのような場所に設置が必要な場合には、設置台や格納箱に収納して設置するのがよいでしょう。

消火器を処分したいという場合には、どうすればよいのか?についてですが、現在ではリサイクル処分が一般的となっています。

リサイクル処分については、国内のメーカーが製造した消火器に限定されていますが、引き取りを依頼する方法や直接持ち込むなどの処分方法によって処分が可能です。
また、リサイクル処分を行うためには、リサイクルシールが必要となりますので、処分を希望する場合には、リサイクルシールを購入して、処分したい消火器に貼る必要があります。

オフィスに消火器を設置する場合の悩みについて

一般的なオフィスであれば、延べ面積が300㎡以上である場合には、設置が必要です。
ただし、オフィスに消火器を設置するという場合には、悩みを抱えてしまう場合もあるでしょう。
その悩みとは、消火器を設置することで、せっかくのおしゃれな雰囲気が壊れてしまう場合があるということ。

オフィスにはさまざまなものがありますが、企業のイメージにあわせたものやデザインにこだわって作られているオフィスもあります。
そのようなオフィスに消火器をそのまま設置してしまうと、どうしてもオフィスのイメージや雰囲気を壊してしまう可能性があるのです。

法律に基づいて、消火器を設置したうえで、オフィスの雰囲気を壊さないようにするためには、どうすればよいのでしょうか?
いくつかの方法がありますが、最もおすすめなのが、おしゃれに収納するということです。
おしゃれに収納することで、オフィスの雰囲気を壊さずに消火器の設置・収納が可能となります。
ただし、消火器をおしゃれに収納する際には注意しなければいけないポイントもあるのです。
その注意しなければならないポイントとは、次のような点になります。

● 火災の際はすぐに使用できるようにしておくこと
最も注意しなければいけないのが、万が一火災が発生した場合には、確実に使用できるようにしておくということです。
おしゃれに収納というのは、別の言い方をすると、上手に隠すということになりますが、隠すというのは、使えなくするという意味ではありません。
周りの雰囲気を壊さずに、上手におしゃれに収納するという意味で、万が一の際には、確実に使用できるようにしておかなければなりません。

また、上手に隠すことでおしゃれな雰囲気を壊さずに済みますが、必要なときにどこに消火器が収納されているのかわからないということでは、消火が遅れ、人命にかかわる可能性がありますので、注意しなければならないのです。
上手に、そしておしゃれに収納することはもちろんですが、まずは火災の際に使用できるようにしておくことが重要となります。

● ピクトグラムを使って表示を行う
オフィスで働いているのは、日本人だけとは限りません。
オフィスや業界によっては、多くの外国人が働いているという場合もあります。
そのような場合には、一般的によく見かけるような「消火器」と書かれた標識だけでは、外国人に理解してもらえない可能性があるのです。
そこで重要となるのが文字ではなく、ピクトグラムを使って表示を行うという方法。
漢字を読むことができない外国人労働者でも、絵文字であれば、消火器であることを理解してもらえる可能性が高まります。
ですから、おしゃれに隠すのはもちろんですが、外国人にも消火器が設置してあることを理解できるようにしておきましょう。

● 蓄光式の標識を設置する
震災等が発生した場合には、状況によって暗闇の中で消火器を見つけて消火活動を行わなければならなくなる場合があります。
通常の状態であれば、光を気にすることはないでしょうが、大震災が発生した場合には、長時間暗い中で耐えなければならなくなる場合もあるでしょう。
このような場合に備えて、消火器をおしゃれに収納するだけでなく、暗闇の中でも消火器の位置を明確にできるように、蓄光式の標識を設置すると非常に効果的です。

蓄光式というのは、蛍光灯などの光を吸収して、暗闇の中で一定の時間光を放つことができる性質のこと。
タイプによって異なりますが、数時間や数十時間光を放つことができるものがあります。
このような標識を上手に活用することで、暗闇の中でも消火器の位置を把握することができ、初期消火に役立つと考えられます。

● 職員に消火器の設置場所や消化器の使い方を説明しておく
消火器は設置しているだけ、おしゃれに収納するだけでは不十分です。
その他で重要となるのが、消火器の設置場所や消化器の使い方について、職員に周知徹底させること。
担当者だけが、消火器の設置場所や使い方を知っていても意味がありません。
火災が発生した場合には、その担当者がそこにいるとは限らないからです。
ですから、オフィスで働くすべての職員が消火器の設置場所や設置されている消火器の種類について理解しておくことが重要となります。

現在、オフィスに消火器を設置しているという場合には、ここで挙げたポイントを確認してみるとよいでしょう。
設置しているけれど、問題があるという場合にはできるだけ早く改善することが必要です。
消火器は初期消火に欠かせないものですし、人命を守るという観点からも非常に大切な存在となります。

「ミセル 消火器かくれんぼ」がおすすめ

むき出しの消火器をおしゃれに収納。オリジナルデザインで素敵な消火器台、スタンドとして使用できます。ビルやオフィスの雰囲気を崩さない消火器置きとしてデザインすることもできます。
オフィスに設置する消火器をおしゃれに収納したいという場合には、「ミセル 消火器かくれんぼ」がおすすめです。
こちらのアイテムは、無造作に置かれている消火器をおしゃれに収納することができます。
また、軽量で非常に扱いやすい素材でできており、リーズナブルな価格となっている点も大きな魅力です。

こちらのアイテムを使用することで、オフィスのおしゃれな雰囲気を壊すことなく、おしゃれに消火器を収納することができます。
使い方についてですが、消火器に被せるだけで簡単にセットすることができますので、万が一の火災の際もすぐに消火器を使用することが可能です。

オリジナルデザインで1個から作ることができますので、それぞれのオフィスにあった雰囲気のデザインをお選びいただくことができます。

オフィスの消火器をおしゃれに収納したいとお考えなら、ぜひ「ミセル 消火器かくれんぼ」をご活用ください。

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ミセル 消火器かくれんぼ

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まとめ

オフィスに消火器を設置するかどうかについては、状況によって異なります。
法律に基づいて設置が必要な場合には設置を行いましょう。
また、設置する際にはルールを守って設置することが大切です。
オフィスに設置する場合は、雰囲気を壊さないようにするために、「ミセル 消火器かくれんぼ」を活用するのがおすすめ。

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