禁止看板のデザインには要注意。駐車場の「罰金」キャッチは意味がない!

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よく、駐車場で「無断駐車した場合は罰金として●●円!」といった禁止看板をみかけることがあります。中には少し停めただけで数万円請求すると書かれたものもあり、看板の訴求効果は抜群のような気がするものです。しかし、実は駐車場の罰金というキャッチには、それほど意味がないことをご存知ですか?そこで今回は、駐車場の無断駐車に悩むオーナーさんに向け、禁止看板を作る際「罰金●●円」に意味がない理由と、ユニークな禁止看板の事例を紹介します。

禁止看板の「罰金●●円」に法的根拠はなし!

国民生活センター展開する「国民生活」の「暮らしの法律Q&A」(http://www.kokusen.go.jp/wko/pdf/wko-201408_15.pdf)における山村行弘弁護士の見解を参考に、禁止看板の罰金に関する強制力について紐解いてみましょう。

一般人が罰金を科すことはできない

そもそも「罰金」とは刑罰の一種です。また、刑罰は国家が科すものであり、一般人には刑罰を科す権限がありません。よって「罰金●●円」という禁止看板に、法的根拠はないことになります。

ただし、無断駐車は他人の土地を不法占有する行為に該当するため、民法709条の「不法行為」が成立する可能性があるそうです。そして、不法行為であることが認められた場合には、損害賠償の請求ができます。

●●万円という高額請求は可能か?

不法行為であることが認められ損害賠償の請求をする場合、「●●万円」といった高額な請求をすることができるかどうかについては、「どの程度の損害を被った」かに依存するとのことです。つまり、不法行為によって、いくら損害が出たかという点が争点になります。

たとえば、15分300円の駐車場に3時間無断駐車した場合には、1時間あたりの駐車料金が「300円×4=1,200円」になるため、3時間で3,600円ということになるわけです。したがって、実質的な損害は3,600円となり、損害賠償として●●万円を請求することは困難といえるでしょう。

違約金支払いには合意が必要

民法420条には「損害額の予定」というルールがあり、契約違反をした場合の違約金の額を、あらかじめ当事者間で定めることができるとされています。そのため、禁止看板に「無断駐車した場合は●●万円の損害賠償を科します」と書かれていた場合には、支払い義務が発生すると捉えることもできるでしょう。しかし、「損害額の予定」は契約当事者間の合意によって定められるものであるため、看板を設置した駐車場のオーナーと違法駐車した人の間で合意が取れていることが前提になるのです。

したがって、このことからも駐車場の禁止看板において、「罰金●●万円」といった高額請求をすることは困難とえいます。

罰金よりも効果大!?ユニークな看板集

実際に効果を上げているユニークな禁止看板の事例を紹介しますので、参考にしてみてください。

「無断駐車を発見した場合には、罰金一万円と釜茹での刑が科せられます」

某うどん屋さんの駐車場に設置してある無断駐車の禁止看板には、「罰金1万円と釜茹での刑が科せられる」という事例があります。
額面通りであれば、無断駐車すると死んでしまうため、恐ろしくて駐車できないとか。うどん屋さんの本気を感じる禁止看板といえるでしょう。

「無断駐車されますとタイヤの空気がなくなりますからご注意ください」

某地下駐車場の禁止看板には、違法駐車すると何故かタイヤの空気がなくなるという現象が起こることが訴求されているそうです。どういう仕組みになっているかは不明ですが、タイヤの空気が抜けるのは非常に困るため、違法駐車する気にはなれません。

「無断駐車の場合は、車の上でトランポリンをしますので御了承ください」

こちらも某駐車場の禁止看板になります。無断駐車するとボンネットがボコボコになることが容易に想像できるため、あえて駐車しようとする猛者はいないことでしょう。

違法駐車の禁止看板は罰金よりも訴求力!?

今回は、違法駐車の禁止看板の「罰金●●円」に法的効果がないことと、ユニークな禁止看板の事例を紹介しました。実際に、違法駐車の禁止看板を設置する場合は、とにかくしっかりと注意を促せるよう目立つ看板にすることが重要です。また、設置する場所によって、壁看板や置き看板といった適切な看板のタイプ選ぶ必要もあるでしょう。とはいえ、何も置かないと違法駐車される確率が高くなってしまうので、早めに手を打つことが大切です。

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